|
「空」 発行日 2016年(平成28年)2月7日 著者 山上高人 発行者 田邉淑子 発行所 グリーンライフ 定価 2,500円 カラー、87ページ |
|
「空(くう)」とは、すべてのものの始まり終わりの基となるものである。あらゆる物事は、相互に依存し合っており、その姿は結びつきの中に存在する仮の姿であり、永久不変の独自の独立した姿をもつものではない。その意味において、「空」とは「我」の無いものであり、「実体」の無いものである。 「空(そら)」とは、頭上はるかに高く広がる空間のことである。空は本来、地の表面を離れて宇宙の果てまでつながる無限の大きさを持つ、文字通り何もない空間である。しかし、そこには現実には空気があり、そこに描かれる景色は永遠に定まることなく変化し続け、二度と再び同じ形姿を見せることはない。 「空(そら)」はまた、人の居住地や本拠地から遠く離れている場所や境遇を意味することもある。 古事記では、神々の住む天上界を高天原(天あま)といい、人間世界の地上界を葦原中国という。「空(そら)」から国生みがなされたのである。 「空(そら)」は、心の状態、心持ち、心地、また心の余裕を表すこともある。 |
||
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|